2017年7月2日(日)、神戸市中央区の兵庫県県立のじぎく会館のふれあいルームにて、「Challenge to Change ~築こういい関係、つなごういい社会~」を開催しました。このイベントは、兵庫県、大学生協関西北陸事業連合、学生団体スマセレが主催し、一般社団法人日本ヒーブ協議会、日本ハム株式会社、全国大学生協連 関西北陸ブロックに協力いただきました。昨今、少子高齢化社会などを背景に女性活躍推進やワーク・ライフ・バランスが注目され、働き方改革が喫緊の課題となり、企業と働き手の関係が変化しています。さらに、人口減少に伴って、消費者志向経営等の企業の消費者対応で企業のブランド力を高められるかが企業の未来を分ける鍵となり、企業と買い手の関係も変化しているます。そこで、新入生を含む大学生等の若者が、これらの社会変化に目を向け、今後の日々の生活はもちろん10年後の自分自身の人生、さらには100年後の孫世代の社会などまで考えて行動できる「かしこい消費者」になる契機とし、消費者市民社会の実現を目指すという目的でこのイベントを開催しました。当日は、10大学から24名の学生、1専門学校から2名の学生、9名の社会人が参加しました。

 

集合写真

 はじめに、学生団体スマセレの椿原朱乃さんに進行していただきながらアイスブレイクとして人生スゴロクを実施しました。このゲームは、人生の中でのリスクや保険などもテーマに含んだ人生ゲームで、途中で○×クイズもでてきます。普段の生活の中では先を見通して、どんなリスクがあるか考えることは難しいですが、そのようなことをゲームの中で体験的に学ぶことが出来ました。

 次に、日本ハム株式会社 デリ商品事業部 コンシューマ商品部 販促企画課、日本ヒーブ協議会の川口徳子先生より、「キャリアについて感じたこと」について講演していただきました。川口先生ご自身が、これまでなさってきたお仕事や、心がけて実践していることについて教えていただきました。消費者の視点で商品をつくることを意識されていて、消費者と事業者とのコミュニケーションによってCSや商品の品質を向上させていくという体制を構築することが重要であると教えていただきました。また、学生時代クラブ活動への取り組みの姿勢が現在の仕事でも活かされていて、今でも信念を持ってブレずに、徹底的に取り組むということを心がけているそうです。他にも、目的が明確でない仕事は安易に引き受けない、人とのコミュニケーションを大切にしてポジティブに仕事をする、強みを活かして伸ばす、出逢いを大切にしてそのご縁に感謝し自分にできるベストを尽くすということを心がけているということを教えていただきました。

川口徳子先生のご講演

 次に、日本ハム株式会社 デリ商品事業部 コンシューマ商品部 販促企画課、日本ヒーブ協議会の川口徳子先生と、日本ハム株式会社 コーポレート部 CSR推進部の梅村由起子先生より、「消費者市民社会と消費者志向経営の実現に向けて」について講演していただきました。生活者と企業がつながっていると、商品に対する知識にギャップがあり思わぬ事故が発生するということを防いだり、企業が生活者が不便に感じていることを知ることによって商品の改善に役立てたりすることができます。また、世代間の生活知識が伝達されにくくなり、活者が知らないことが増えているため、ひとり暮らしを始めた若者が事故を引き起こすリスクを軽減するために、「情報カード」を発信するというような生活者の認識と企業の常識のギャップを埋めるための取り組みもされています。また、消費者の声が商品開発に役立ったというお話しや、見やすさ、使いやすさ、体の不自由な人、小さな子供を連れた人でも買いやすいサポートなどの配慮の生き届いた高齢者に優しい商品は、多くの人にとって使いやすいというお話が印象的でした。また、事業者が消費者とつながって消費者の視点に立って経営し、消費者の安全や取引の公正性を確保したり、消費者への情報提供したり、持続可能な社会をつくるための事業活動を行ったりして消費者の信頼を得て経営することを消費者志向経営といい、日本ハム株式会社も、お客様の声をもとに不満点を解消し、さらにおいしく使いやすい商品を開発したり、環境に配慮した商品に改善したりしているということを教えていただきました。そして、消費者市民社会・消費者志向経営を実現するためには、双方向コミュニケーションによって相互理解や信頼構築をはかることが重要で、それによって、双方に利益を生み出し、持続可能な消費社会や公正な市場づくりが実現すると教えていただきました。

梅村由起子先生のご講演

 最後に、「2020年までに実現する消費者市民社会」について、兵庫県立大学の学生の田中喜陽さんに進行していただきながら考え、意見を出し合って最後に発表しました。消費者市民社会を実現するためには、どんな社会になっていったらいいか案を出し合って、次にどうしたらそれが実現できるかを考えました。その後班で実行するものを一つ決めてその広報物を作成して発表しました。SNSに埋もれた消費者の声をキャッチするシステムを考えようという意見や、料理教室や業界ごとの説明会、を取り入れた消費者と企業によるコミュニケーションイベントを開催しようという意見などがありました。

 このイベントがきっかけで、事業者は、情報カードなどを発信して消費者に情報を提供してくださっているということに気づいたため、それを利用して知識を身に着けたり、ヤングクリエーターとして知ったことを周りの人に伝えたりするなど、消費者として自覚ある行動をしていきたいと感じました。今後の活動では、自分の意見を事業者に発信することが大切であるということ、そして、事業者が消費者を想ってしてくださっている活動があるということなどを伝えたり、さらに事業者とつながるためのイベントをしたりしたいです。

 

 参加者からは、印象的だったことについては、「印象に残ったことは、消費者の意見の大切さです。 この意見が会社の方針に影響を与えていることを痛感させられました。」「ひとり暮らしの若者へのアドバイスが掲載されている情報カードは知らなかったので、活用していきたいと思いました。」などの感想がありました。そして、「これらの学びを通して、今後、企業で働いていくうえで、消費者視点での商品の重要性や意見の重要性を活用したり、商品を買う時に、原材料やどのような工夫がなされているのかなど考えるようにしたりしたい」という感想がありました。