2016年8月17日(水)、神戸市中央区の兵庫県民会館にて、「ChangeMakers~消費者権利のための闘い~上映会」を実施しました。このイベントは、兵庫県、大学生協阪神事業連合(現在の大学生協関西北陸事業連合)、学生団体スマセレが主催し、アメリカの消費者運動の歴史を学び、日本の現状と比較することで、これからの若者に必要な消費者教育を考えるために実施しました。当日は、6大学から11名の学生、社会人7名が参加しました。

イベントの様子

 はじめに、NPO法人消費者ネットジャパン理事長タン・ミッシェル氏より、米国の消費者運動・消費者政策の発展について語られたこの映画を紹介し、映画をプロデュースした米国で消費者の権利の確立及び消費者利益に人生をささげたヘレン・ネルソン氏について教えていただきました。また、日本語の字幕や吹き替えを作ることで、日本人にもこの映画を見て欲しいというお話しをされました。その後、映画を鑑賞しました。映画の中では、多くの米国の消費者運動家・専門家たちのインタビューを通して、米国の消費者運動・消費者政策の発展が語られていました。

タン先生の講演

 続いて、海外と日本の違いについて、タン先生と大学生を中心にディスカッションをして考えました。そこで、海外では消費者は経済の中での主人公と認識されているが、日本では消費者は被害者と認識されている傾向があるということ学びました。また、消費者被害相談状況に関する情報共有に関する違いがあり、日本ではPIO-NETがあるが、オーストラリアでは、情報共有システムがないということを知りました。日本では、正確な被害件数を気にするが、オーストラリアでは、常に被害者を0人にできるのかを考えているから、正確な被害件数はあまり気にしていないそうです。他にも、製品事故があった際に日本では、沢山の死亡者が出てから調査が始まるが、オーストラリアでは、一人でも死亡者が出ると調査が始まるという違いもあります。社会への情報共有の仕方にも違いがあり、日本では、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)でのホームページに掲載されるくらいですが、オーストラリアではニュース番組でも取り上げられるということを学びました。

 参加した学生からは、「日本は、行政が決定したことに対して、消費者が従う世の中だと思います。消費者基本法などの法律があるから、消費者は声をあげるというように、日本の消費者は、社会に流された受け身の消費者だと思います。この映画を見るまでは、これが一般的な消費者のあり方だと思っていました。しかし、この映画で米国の消費者運動を学び、米国では、消費者が主体的になり社会や法を変えていることを学びました。正義感を持って志をあげて活動しようと思ったから活動したというように、主体的に社会を変えるような積極的な消費者が多いと知りました。私は、日本の受け身の消費者を米国の積極的な消費者にしていくことこそが、これからの消費者教育に求められるものなのではないかと考えました。」「米国の学校では、生徒に対して教師が『自分たちの声が議員に届いているの?』と発問し、ディスカッションをするというように、アクティブラーニングのようなことを消費者教育と絡めて昔から行われています。学生が、公益のために社会問題に対して取り組む学生の消費者団体があります。この映画を見ることで、消費者教育の目指すべきところを感じました。」などという感想がありました。

対談の様子

対談の様子

 今回の映画上映会は、海外の消費者運動について学ぶことが出来て、さらに消費者が積極的に社会に関わっていいのだということを感じることができました。私たちくらしのヤングクリエーターは、積極的な消費者を育てられるような消費者教育を行い、そして若者が社会問題に対して取り組んでいけるようにしたいと考えました。